田野さん：あれ？待ってくださいよ。分からなくなってきちゃった。
「断熱」とは意味が違うってことですね。

川口：そうです。「断熱」と「遮熱」では全く意味が違うんですよね。

田野さん：ってことですね。断熱は魔法瓶みたいに熱を保つことが出来るもので、遮熱が熱を入れないもの・・？

川口：いやいや、断熱っていうのは熱を溜めることが出来ないんです。遮熱というのは跳ね返すってこと。
ただ、全てを跳ね返すことは出来ませんよってことなんです。
断熱というのは、熱を蓄える・溜めておくことが出来ないので、例えば100℃のお湯の中に指を入れたら火傷しますよね。
なぜかというと、水は熱を伝える・溜める力を持っているから。
でも、100℃のサウナの中に裸で入っても火傷はしませんよね。
同じ100℃でも、なんでサウナだと火傷しないのにお湯だと火傷するのか。
水というのは熱を伝える力を持っていて、空気は熱を伝える力を持っていない、少ないんです。
だから、100℃のサウナの中に入っても人間が火傷しないのはそういうことなんです。熱を体に伝える力がないんです。水は熱を体に伝える力を持っているから火傷してしまうんです。

田野さん：ふーん！！

川口：断熱塗料っていうのは熱を溜めこむことが出来ないので、真夏の昼間に屋根が熱くなっても、この熱さをずっと保っておくことが出来ない。
夕方になったらこの熱がスーッと引いていっちゃうんです。
冬もそうですよね。冷たい外気を溜めておくことが出来ないから、日差しが出てきたら冷気はヒューっとどこかに行っちゃう訳ですよね。
「断熱塗料」と「遮熱塗料」の違いはそこなんです。
遮熱は夏の日差しはある程度跳ね返してくれるけど、跳ね返せない部分が家の中に入ってきちゃう。
冬はありがたい太陽の日差しまで跳ね返してしまう。

田野さん：えー、でも冬の事を考えたら夏が暑いし、夏の涼しさを求めたら冬寒いし・・

川口：そうですよね。だから、断熱塗料のほうがいいじゃないかってみんな言う訳ですよね。
結論としたらそこになるんですよね。

田野さん：そうですよね。今そうなりました。

川口：そうでしょう。断熱塗料というのは冬も寒さを遮ってくれる、夏の暑さも遮ってくれる。

田野さん：じゃあ、そっちの方が全然いいじゃないですか！

川口：そうなんですよ、全然いいんですよ。
じゃあ断熱塗料ってどの位あるかって言ったらあんまり無くて、この間ここに来た「ガイナ」さん。
あれは完全なる断熱塗料ですから、あれを塗るといいですよってことです。

田野さん：パッと聞いただけじゃよく分からないし、「遮熱」って聞くといいと思っちゃいますもんね。

川口：遮熱塗料も夏場は暑さを跳ね返す力はちゃんと持っているんですけど、100％全部跳ね返せるかって言ったらそうではないということ。
さっき言ったみたいに白色の家でも20％の熱は弾き返せずに家の中に入ってきちゃう。黒色の家だと60％は入ってきちゃう。

田野さん：60％って言ったら結構なもんですよね。

川口：そうですよ。だから朝からずーっと日が当たってたら、夕方になったらＭＡＸですよね。
家の中がチンチンですよね。そして、その火照りっていうのは取れないですから、夜になっても暑いっていうのはそこなんですよね。

田野さん：2階が暑いの・・・

川口：そう、2階が暑いんです。だから田野さん、1番いいのは屋根を白くする。
白い断熱塗料を塗ると1番いいですよね～。

田野さん：でも街を見てても、白い屋根の家ってなかなかないですよね？！

川口：僕はね、ごめんなさい、見たことないです（笑）

田野さん：そうですよね（笑）そういう理由があるのにどうして皆ダークな色にするんですかね？

川口：そうなんですよね～。瓦が白なんて家はどこを見てもないですもんね。

田野さん：だって理論で言ったら屋根・白、壁・白がいいですよね。

川口：ホワイトハウスが１番いいですよ。

田野さん：そうですよね。勧めましょうよ！

川口：なかなか落ち着かんって言ってさ（笑）お風呂入ってても、壁も屋根もバスタブもタイルも真っ白だとゆっくり出来んでしょう。
浸かっててもなんか落ち着かんな～って思うでしょう？

田野さん：まあ、でも、住んじゃえば中は違う色にして、外見だけ白だったら住んでいる人は分かんないですよ。

川口：そうですね（笑）