田野さん：今日はまだ涼しいですけど、まだまだ暑い日が続いていますよね～。

川口：そうですね。昼から雨が降らないか、今怯えてるんですけどね。

田野さん：さっきからずっと外を見てますもんね。

川口：そうなんですよ。仕事が止まっちゃうと現場の職員さん達が困っちゃうなと思って。

田野さん：自然との戦いですもんね。この暑さも暮らす人にとっても自然との戦いだと思うんですが、そんな時によく耳にするのが「遮熱塗料」なんですが。

川口：ものすごく今そこら中で遮熱塗料、遮熱塗料って言ってますけどね。これはね、太陽光の中の赤外線の部分を跳ね返すっていう効果があるんです。要するにこれを塗ると部屋の中が暑くならないという、そういう塗料なんですが、気を付けないといけないのがこれを塗れば完璧かというと実はそうじゃないんです。
そもそも遮熱塗料の前に熱の吸収のお話をすると、白色の家と黒色の家があって、外気が38度の灼熱の夏日に白色の家の中が涼しいか、黒色の家の中が涼しいかって言われたら当然白色の家の中のほうが涼しいのは分かりますよね。車でも黒色のボディのほうが暑くなりますね。
真夏の昼間に白の車に乗り込むのと、黒の車に乗り込むのと、どっちが暑いかって言ったら黒のほうが暑いじゃないですか。
家も同じで、塗ってある塗料が白色の家と黒色の家とでは室内の暑さが全く変わってくるんです。で、ここで大事になってくるのが「遮熱塗料」なんですが、遮熱塗料っていうのは確かに太陽光を跳ね返すんですけども、100％跳ね返せるかって言われたらそうではないんです。

田野さん：ん・・？

川口：夏の日差しを100％跳ね返せるっていう塗料ではないんですね。必ず跳ね返せない部分が出てくるんです。
それは、白色の家で20％、黒色の家で60％は跳ね返すことが出来ずに吸収されてしまうって言われてるんです。

田野さん：えー！

川口：ということは、遮熱塗料を塗れば完璧かって言ったら実はそうじゃないことが分かるわけですよね。

田野さん：じゃあ、最初からこの塗料を作る段階から研究されて分かっているってことですか？

川口：公表はされていないですけど、実際はそういうことなんですよね。
ですから、家の中のエアコン代を節約しようと思うなら白い家のほうが本当はいいですよね。黒い家のほうが熱は溜まりやすいです。
遮熱塗料も白い家で20％は跳ね返されずに蓄積されてしまう。黒色の家は60％の熱が家の中に溜まってしまう、跳ね返すことが出来ないってことなんです。

田野さん：白が20％、黒が60％でしょう。でも街を歩いていて「黒！」「白！」ってはっきりした色の家ってなかなか無いじゃないですか。
そうすると黒と白のバランス具合で30％の家もあれば40％の家もあるって

川口：そう。そう思って下さい。

田野さん：でも屋根って黒が多くないですか？

川口：黒が多いですよね。もうひとつ大事なのが、太陽光を跳ね返すという事は冬場はどうでしょうか？冬場は家の中を暖かくしたいですよね。
冬のありがたい太陽の日差しも跳ね返しちゃうんですよね。遮熱塗料ですから。

田野さん：あ！そっか。

川口：みんな夏のことばっかり考えてるんだけど、実は冬の有り難い、暖かい太陽の光さえも跳ね返しちゃう。という事は、冬は寒いですよね。