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行列のできるマイホーム塗り替え相談室

塗る道具のケアも大事なんです

2020.01.08 2020.01.22
ラジオ

【第55回-3放送分】

塗る道具のケアも大事なんです

川口:ただ、塗り重ね乾燥時間は別です。

例えば5~10人たくさん職人さんがいるところで、1回目と2回目のインターバルをとらないとダメなので、これは別ですけど。

田野さん:じゃあ、その日のメンバーを見て「今日はこのくらい」「今日は1人だからこれだけ」とか?

川口:そうそう。

「午前中はこれだけの人数がいて、このメンバーだとだいたいこの位は塗れるだろうから、これだけ作っておこう」とか。

またお昼ご飯食べたあとに「よっしゃ、昼からはこれだけ塗れると思うから、これだけ材料を作ろう」とか。

朝のうちにぜーんぶ作っちゃって「塗れませんでした、固まっちゃいました、捨てないといけません」ってなると、とんでもないですよね。

田野さん:それは、熟練の匠だから出来ることなんですか?

川口:いやいや、そんなことはないです。

若い職人さんでも、親方に教えてもらえることですから。

これは当たり前のことです。

田野さん:へー。

全く知りませんでした。

川口:あら。

ちょっと作業着を着てうちに勉強をしにきてください。

田野さん:勉強しなきゃ。

じゃあ、混ぜ合わせなかった残りに関しては、混ぜ合わせてなかったら固まらないってことですか?

川口:固まらないです。

ちゃんと蓋をしてあげて、空気に触れないようにしてあげれば全然固まらないので。

また次の日に蓋を開けてA液とB液を混ぜて、よーく攪拌をして、また前日と同じように丁寧に塗っていくと。

田野さん:そうすると、混ぜたものを作っていた入れ物がありますよね。

その中は…

川口:カチカチだよね。

田野さん:毎日洗うんですか?

川口:洗う。

毎日洗う。

田野さん:どこで?

川口:現場で洗うんですよ。

作業が終わったら中にシンナーを入れて、刷毛でクリクリっと綺麗に掃除して洗って、それで作業は終わりです。

ここまでが職人さんの仕事ですからね。

田野さん:そうしないと、どんどん固まっていっちゃうってことですもんね。

川口:そうそう。

田野さん:えー。

じゃあ毎日その作業をしているってことですよね。

川口:そうですよ。

片付けまでが仕事ですから。

田野さん:刷毛を使って塗ったりとかもあると思うんですけど、刷毛も毎日毎日作業が終わったら洗うんですか?

川口:ちゃんと洗います。

洗わないのはローラーだけかな。

ローラーの毛に関しては消耗が早いので、固まる塗料を塗ってしまったらその日のうちに捨ててしまいます。

次の日の朝は、また新しいローラーを出して塗りだすと。

田野さん:え、使い捨て?

川口:ローラーはね。

刷毛はちゃんと毎日洗いますよ。

田野さん:ローラーを使うのと、刷毛を使うのと、塗る部分の違いって何ですか?

川口:あのね、平らなところや広いところはローラーで塗ります。

神経を使う細かいところは刷毛を使って塗ります。

田野さん:塗った「跡」っていのは、ローラーも刷毛も同じなんですか?

川口:厳密に言うと、ローラーのほうがきれいだと思います。

田野さん:へー。

川口:平らにまんべんなく塗れるので。

今の塗装の道具はすごく進化しているので、田野さんみたいな素人の方でも2~3時間練習をしたら綺麗に塗れるような道具もたくさんありますよ。

田野さん:へー!でも使い捨てなんですね。

川口:そう、ローラーだけはね。

田野さん:道具のこと、今まで気付きませんでしたけど、そういう風に塗っているんですね。

ちなみに皆さん刷毛は何本くらい持っているんですか?

川口:1人で10本くらい持っているんじゃないですか。

大きい刷毛から小さい刷毛まで使い分けで。

田野さん:へー!作業するにあたってベルトとかするじゃないですか。

刷毛はぶら下げているんですか?

川口:刷毛をぶら下げることはないんだけど(笑)、常に手に持っています。

田野さん:「刷毛箱」みたいなものがあるんですか?

川口:ありますよ。

刷毛を保管しておく「刷毛箱」っていうのが。

田野さん:え、本当に刷毛箱なんですか?

川口:うん、僕らは「刷毛漬け」って言うんですけど。

田野さん:え、どんな形態なんですか?

川口:一斗缶みたいな中に串が横に刺さっていて、その串にぶら下げておくんです。

田野さん:刷毛の燻製を作っているみたいな状態ですか?

川口:あ!そうそう!あんな感じ。

田野さん:へー!

川口:それで下のほうにシンナーが入っているので、下の刷毛の部分だけは常にシンナーで塗れている状態ね。

田野さん:洗って乾かすんじゃなくて、常に漬けておく?

川口:そう、漬けておくんです。

田野さん:だから刷毛漬け?

川口:そういうこと。

「燻製」って良い表現をしますね。

まさに!

田野さん:食べ物のことばかり…(笑)

川口:いや、まさにその通りなんですよ。

田野さん:なるほどー!道具についてもよく分かりました!
ありがとうございます。

川口さんは道具へのこだわりって何かありますか?

川口:まずは、お値段がそんなに高くないこと。

尚且つ、長持ちする良いものを選ぶようにしていますけどね。

田野さん:やっぱり消耗品ってことですよね?

川口:消耗品です。

でもやっぱりピンからキリまであるので。

私は「塗魂ペインターズ」なので、情報量は他の塗装屋さんより豊富ですから。

田野さん:確かに。

川口:フェイスブックで質問を投げかけると、日本全国150社の塗装屋さんが色々な知恵をピャーっと投稿してくれるので。

材料や道具の良し悪しも150社の皆さんと情報交換できるのですごく良い環境です。

田野さん:あのー、同業者じゃないですか?
例えば、北海道と沖縄の業者の方がお客さんの取り合いってことはないと思うんですが…
皆さん仲良くやってあるんですか?

川口:すごく仲が良いですよ。

本当に。

まあ、岡崎市には川口塗装だけなので変なバッティングもないし、相見積もりになることもないですしね。

この辺ではどこが一番近いかな。

あ、西尾市に仲間がいます、あと豊橋と豊川にも。

田野さん:で、点々と全国にあって情報交換もできると。

川口:旭川から沖縄まで仲間がいますので。

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