水性塗料と油性塗料の使い分け
2016.12.09
2018.02.07
ラジオ
【第20回 放送分】
水性塗料と油性塗料の使い分け
田野さん:足場を組んでいる周りを囲っているシートは防水の為にやっているんじゃなくて、危険防止ってことなんですもんね。
川口:あれは危険防止と、あとは飛散防止ね。飛散というのはお隣の家に飛んでいかないように。あとは職人さんが足場から落下しないように、という2つの意味があります。
田野さん:だから雨はあれではしのげないんですね。
川口:しのげないですね。
田野さん:で、乾く時間が必要でしょう。それから雨が降らなかったとして、翌日乾いています、となったらまた次の工程にすぐ入れる訳ですか?
川口:そういうことです。壁が濡れていたらダメですけどね。濡れてなければ次の工程に入れます。
田野さん:思ったよりも早く乾くんですね。
川口:あ、そうですか?また溶剤系だとかになると、乾燥を早めるための促進剤という塗料の中に混ぜる物もありますし、あとは乾燥をわざと遅くするもの。例えば夏の7月の暑い時だと塗料の乾燥が早いですよね。そういう時に少し混ぜてやって乾燥するのをわざと遅らせるような、そんなやり方もあるんです。
田野さん:ということは、季節によって少しずつ変わってくるって事?
川口:うん、使い分けが必要になってくると思いますね。
田野さん:それは新米さんだとちょっと難しかったりする・・?
川口:そうですね。やっぱり10年以上のキャリアがあって、現場経験が豊富な方。そういう人の方がよく知っていると思いますね。
田野さん:同じものを塗るといっても、全てが同じじゃないよっていうことなんですね~。なるほど。そんな技が必要なんですね。良い物があっても技がなければ塗れないし・・。
川口:そうですね~。
田野さん: 水性塗料のお話しをお伺いしたんですけど、水性塗料と、それから油性塗料っていうのがあるんですか?
川口:そうですね。油性塗料ですね。
田野さん:その他にはどんな塗料があるんですか?
川口:うーん、まあ大きく分けるとその2つです。
田野さん:じゃあいつも教えて頂いている機能性塗料っていうのもこのどっちかですか?
川口:機能性塗料の中にも水性塗料も油性塗料も両方あります。
田野さん:油性と水性って、どんな風に選び分けしたらいいんですか?
川口:あのね、選び分けっていうのは、例えば中に小さなお子さんが住まれているとか、お年寄りの方がお部屋の中にずっと居るとかになると、臭いがすごく苦になるじゃないですか。そういう事を考えるとやっぱり水性塗料がいいですし、今の世の中、「エコ・エコ」っていう、そういう時代じゃないですか。環境に対しても水性がいいですよね。
田野さん:ああ、やっぱりそうなんですね~。
川口:ただ金属だとかには水性は向かないですよね。鉄に水というと錆びるイメージが強いでしょう。やはり金属を塗る場合はどうしても油性になってしまうんですけどね。
田野さん:壁に金属を使っている場合もあるってことですか?
川口:トタンの家があるじゃないですか。
田野さん:あー!
川口:トタンの家には水性、水系塗料っていうのは塗らないですよね。ホームセンターなんかに行くと「トタンに塗れる水系塗料」なんて売っていて、日曜大工的には良いと思うんですけど我々プロはやっぱり使わないですよね。
田野さん:トタンっていうのはどうなんですか?昔ながらのトタンっていうのもあるでしょうし、最近だとガルバリウムとか、ああいうのも鉄の仲間になるってことですか?
川口:当然そうです。ガルバリウムっていうのも亜鉛とアルミですからね。やっぱり金属の部類に入りますので、当然のことながら溶剤系、油性と言われる塗料で塗装するのが本来の塗装だと思います。
田野さん:そうなんですね。何でも一緒くたんに塗っちゃいけないんですね!
川口:そういう事ですね~はい。
田野さん:これ、覚えておくと日曜大工にも役立ちますね。
第20回放送分
- 第20回-1:今、主流の水性塗料
- 第20回-2:水性塗料と油性塗料の使い分け
- 第20回-3:お家のベランダチェックと掃除を定期的に行いましょう!
- 第20回-4:塗魂ペインターズの本が出版されました!
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